文献詳細
文献概要
症例
小児の巨大な石灰化慢性硬膜下血腫の1例
著者: 森伸彦1 長尾建樹1 中原明1 井沢正博1 天野恵市1 喜多村孝一1
所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科
ページ範囲:P.1203 - P.1209
文献購入ページに移動破膜下血腫が石灰化を示すことは珍しくない.その多くのものは慢性硬膜下血腫の終末像と考えられている.しかし器質化および石灰化した慢性硬膜下血腫が活動性に,さらに顕著に増大し,症状増悪を呈した報告はない.
箸者らは,生後4ヵ月に水頭症のため脳室腹腔吻合術を受け,その後,頭部外傷と髄膜炎を経て,3歳時に両側性の器質化硬膜下血腫を認められ,その後,血腫の石灰化および増大,神経学的症状の進行性増悪のため血腫を全摘出した症例を経験した.
掲載誌情報