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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科10巻3号

1982年03月発行

文献概要

症例

Dermoid cystを合併した原発性頭蓋内黒色腫の1剖検例

著者: 本道洋昭1 杉山義昭1 川崎昭一1 嘉手苅勤1 鷲山和雄13 福田光典13 三輪淳夫2 北川正信2

所属機関: 1富山県立中央病院脳神経外科 2富山医科薬科大学第一病理 3現籍:新潟大学脳研究所脳神経外科

ページ範囲:P.305 - P.310

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I.はじめに
 黒色腫はneural crest 由来のmelanocyteを母地として発生する腫瘍とされている.そのImlanocyteは皮膚や粘膜に多く存在するが,中枢神経系においては軟膜や脳実質中の血管鞘に沿って存在するため,黒色腫が頭蓋内に発生してもおかしくない.しかし中枢神経系に原発した黒色腫は比較的稀な疾患である.
 われわれは,複視と左片麻痺とJackson型の痙攣で発症した中枢神経系原発の悪性黒色腫に,dermoid cystを合併した非常に稀な1例を経験したので,その症例について,臨床経過,剖検所見ならびに若干の文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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