文献詳細
文献概要
症例
Hemangioma calcificansの1例
著者: 元持雅男1 牧田泰正1 鍋島祥男1 板垣徹也1 鄭台預1 欅篤1
所属機関: 1天理よろづ相談所病院脳神経外科
ページ範囲:P.329 - P.334
文献購入ページに移動hemangioma calcificansは1948年,Penfield andWard15)により命名されたclinical and radiological en-tityで,石灰化した脳実質内海綿状血管腫とてんかんを合併する稀な疾患で側頭葉に多い.出血防止,てんかん源病巣除去の目的で,全摘出術が勧められるが,CT導入以前には術前診断がほとんど不可能であった.最近われわれは,10年来の側頭葉てんかんの既往のある32歳男の患者のCT上,本病巣を認めた.定位脳手術的考慮の下に全摘出術を施行し,術後,脳波上の改善を認め,また無症状に復職せしめえたが,この症例報告を行うとともに若干の文献考察を加えたい.
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