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Academic neurosurgeon
著者: 森惟明1
所属機関: 1高知医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.575 - P.576
文献購入ページに移動現在の脳神経外科がCushing,Dandyらが始めた頃に比べ,診断,治療面でいろいろの進歩のみられたことは明らかである.しかし,脳神経外科診療の中核をなす手術,すなわち開頭術をみると,microsurgeryの導入による変革はみられたが,その骨子には大きな変化を認めることはできない.最近の治療成績の向上は,診断の進歩,新しい手術機器の開発など,手術手技以外の他の領域の進歩に負うところが大きい.もう1つ見逃してはならぬことは,以前は脳外科手術は名人芸に属す部分が多く,少数の外科医しか行えなかったが,今日では若い脳外科医がどんどん手術を行えるようになったということである.これは,脳神経外科医養成のための教育が充実したためで,教育が名人をなくしたといえる.
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