文献詳細
文献概要
解剖を中心とした脳神経手術手技
頸部頸動脈内膜切除術
著者: 小野博久1 横山博明1
所属機関: 1長崎大学脳神経科
ページ範囲:P.585 - P.590
文献購入ページに移動I.はじめに
頸部頸動脈の狭窄性および潰瘍性病変に対して,いろいろの異なった手技で頸動脈内膜切除術(Carotid Endarterectomy,以下CEAと略す)が行われる.しかし従来の方法は欧米人の頸動脈を対象としたもので,本邦例の頸動脈は,①比較的小口径で,②分岐部位置が高く,③病変は線維性粥腫が多く,④同側に頭蓋内血管病変を伴うことが多いのが特徴的である1-4).これらの解剖学的および臨床的特徴のために,われわれのCEA手技は若干従来の方法とは異なっているが,本邦例のCEAを安全に行うためには,そのような配慮が必要であろうと考える.以下,解剖を中心にCEAの一方法としての著者らの手技を述べるが,紙数の都合で従来の方法との比較は他の文献1,2)にゆずりたい.
頸部頸動脈の狭窄性および潰瘍性病変に対して,いろいろの異なった手技で頸動脈内膜切除術(Carotid Endarterectomy,以下CEAと略す)が行われる.しかし従来の方法は欧米人の頸動脈を対象としたもので,本邦例の頸動脈は,①比較的小口径で,②分岐部位置が高く,③病変は線維性粥腫が多く,④同側に頭蓋内血管病変を伴うことが多いのが特徴的である1-4).これらの解剖学的および臨床的特徴のために,われわれのCEA手技は若干従来の方法とは異なっているが,本邦例のCEAを安全に行うためには,そのような配慮が必要であろうと考える.以下,解剖を中心にCEAの一方法としての著者らの手技を述べるが,紙数の都合で従来の方法との比較は他の文献1,2)にゆずりたい.
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