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症例
外傷性大脳半球間硬膜下血腫—症例報告および7報告例の検討
著者: 佐藤透1 山本祐司1 浅利正二1 貞本和彦2
所属機関: 1松山市民病院脳神経外科 2和昌会貞本病院脳神経外科
ページ範囲:P.667 - P.672
文献購入ページに移動外傷性硬膜下血腫は,閉鎖性頭部外傷の合併症として生ずる頭蓋内血腫のうちの約半数を占め10),われわれ脳神経外科医にとってさほど珍しいものではない.しかしながら,大脳半球間に限局してみられる硬膜下血腫となると,その報告は極めて少なく,われわれの調べえた範囲では,1955年Jacobsenが最初に報告して以来,記載の十分なものは6例3,5,7,9,13,18)を数えるにすぎない.
最近われわれは,転落により前頭正中部を打撲し,頭痛,嘔気を訴え.さらに軽度の左下肢単麻痺を来たし,biplane CTにて大脳半球間に硬膜下血腫が認められた1例を経験した.
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