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総説
痛みに対する定位脳手術
著者: 天野恵市1
所属機関: 1東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科
ページ範囲:P.687 - P.695
文献購入ページに移動I.はじめに
痛みに対する定位脳手術というテーマは,これまで長い年月をかけて多くの研究者や臨床家が取り組んできた大きな問題であり,この問題に関する歴史的経緯と現況,さらに将来の展望ということになると,3日間程度のシンポジウムを行っても,おそらくそこにおさまりきれないほどの議論と問題提起があるであろうことはまちがいない.
さて痛みに対する定位脳手術とは一体何であろうか.通常の手段すなわち内科的薬物治療や神経ブロックなどの麻酔科的手段をもってしてもなおかつ持続する激しい痛みに対して,定位脳手術の手法を用いて治療するもの,といってしまえばいとも簡単であるが,そこには2つの大きな問題が存在する.すなわち,痛みの本質は一体何であるのかという問題,さらに定位脳手術とはどういう手術であり,特に痛みの治療において取りあげられるべき今日的意義は何であろうか,ということである.
痛みに対する定位脳手術というテーマは,これまで長い年月をかけて多くの研究者や臨床家が取り組んできた大きな問題であり,この問題に関する歴史的経緯と現況,さらに将来の展望ということになると,3日間程度のシンポジウムを行っても,おそらくそこにおさまりきれないほどの議論と問題提起があるであろうことはまちがいない.
さて痛みに対する定位脳手術とは一体何であろうか.通常の手段すなわち内科的薬物治療や神経ブロックなどの麻酔科的手段をもってしてもなおかつ持続する激しい痛みに対して,定位脳手術の手法を用いて治療するもの,といってしまえばいとも簡単であるが,そこには2つの大きな問題が存在する.すなわち,痛みの本質は一体何であるのかという問題,さらに定位脳手術とはどういう手術であり,特に痛みの治療において取りあげられるべき今日的意義は何であろうか,ということである.
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