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症例
経過中にUveitisを伴った脳原発細網肉腫の1例
著者: 永谷雅昭13 池田宏也14 山本和己15 日山英子2 生塩之敬3
所属機関: 1神戸掖済会病院脳神経外科 2大阪大学眼科 3大阪大学脳神経外科 4現籍: 川崎医科大学救急医学科 5現籍: 関西労災病院脳神経外科
ページ範囲:P.753 - P.759
文献購入ページに移動1972年Neault ら14)はuveitisで初発し,のちに神経学的症状を呈した7例の脳原発細網肉腫を報告し,原因不明で治療に抵抗するuveitisが脳細網肉腫の診断および治療上の問題となりうることを強調した.彼らはそのuveitisの病態に関して,細網肉腫の眼球内浸潤,眼球内の一次的炎症および細網肉腫に伴う眼球内の二次的炎症などの可能性を示唆した.
一方,従来より脳原発細網肉腫は多発性あるいはびまん性に認められることが少なからずあることも周知の事実である,脳原発細網肉腫にuveitisを伴った症例で,uveitisの原因として眼球内に細網肉腫を認め,腫瘍が多中心的に発生したものと考える報告もみられる18).
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