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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科10巻8号

1982年08月発行

文献概要

症例

Hangman’s fractureの4例

著者: 中村勉1 角家暁1 冨子達史2

所属機関: 1金沢医科大学脳神経外科 2高岡市民病院脳神経外科

ページ範囲:P.877 - P.882

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I.はじめに
 全頸椎損傷中,上位頸椎損傷は約10%内外と報告されている12).hangman’s fracture15)はJefferson’s frac-ture8,11),歯突起骨折などの上位頸椎骨折の18-32%を占めるほど頻度の高いものである9,13),しかし一般にこの型の骨折は脊髄に及ぼす影響が少ないため神経症状が軽微なことが多く9,12,13),発見されないまま放置され,受傷後,数日から数週後に診断のつく例も少なくない9,14).この骨折の発生機序について,絞首刑者にみられる骨折に類似することから17,19),上位頸椎の過伸展が原因と考えられているが15),過伸展だけでは説明のつかない例もある4,6).著者らは4例の本骨折を経験したので症例を検討し,受傷機転,神経症状,治療などについて考察を加える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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