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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科10巻9号

1982年09月発行

文献概要

総説

血管芽腫の臨床

著者: 岡一成1 北村勝俊1 福井仁士1 西尾俊嗣1 中垣博之1

所属機関: 1九州大学脳神経病研究施設外科

ページ範囲:P.911 - P.921

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I.はじめに
 hemangioblastoma(血管芽腫)という疾患概念が確立されてきた過程をみると,その源流は1926年のLindau25)の報告である.彼は,小脳の嚢胞性病変を調べているうち,嚢胞壁にグリア組織とは異なるhemangioma-tous noduleがある症例に気づいた.また一方で,vonHippel病(angiomatosis retinae-retinal hemangio-blastoma)で,頭蓋内圧亢進症状を呈した症例の剖検を行い,小脳に嚢胞性病変があるのにも気づいた.彼はそこで,小脳と網膜の病変を中枢神経系に生じたangiomaのcomplexと考え報告した.1928年にCushingとBailey11)は,このangiomatous lesionをhemangioblas-tomaと名づけ,血管異常の動静脈奇形とは区別した.
 脊髄のhemangioblastomaについては,1931年Lindau26)が小脳のhemangioblastomaに合併した4例について報告したのが最初である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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