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症例
Von Recklinghausen病に合併した多発性脳腫瘍9例の検討
著者: 増山祥二1 森照明1 関博文1 菅野三信1 鈴木二郎1
所属機関: 1東北大学脳研脳神経外科
ページ範囲:P.83 - P.90
文献購入ページに移動von Recklinghausen病は,禍色素斑と特異な軟らかい皮膚腫瘍を主病変とする母斑症であるが,脳腫瘍をはじめとする中枢神経系の病変を伴うことはよく知られている.なかでも聴神経鞘腫が両側性に発生することが特徴とされ17,24),その報告も多いが,その他には髄膜腫,神経膠腫などを伴うこともあり,これらが多発する報告も散見される4,7,12,16,17).
われわれは過去10年間に33例のvon Recklinghau-sen病を経験したが,うち9例に多発性の脳腫瘍を伴っていた.今回この9例の多発性脳腫瘍につき検討し,代表的症例2例を呈示するとともに,3個以上の脳腫瘍を合併していた症例に関する文献的考察を加えた.
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