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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科11巻10号

1983年10月発行

文献概要

研究

徐放性ペレットによる,塩酸パパベリンの局所投与法—基礎的研究

著者: 織田祥史1 奥村禎三1 森本雅徳1 村田高穂1 内田泰史1 森惟明1

所属機関: 1高知医科大学脳神経外科 2現籍 大津赤十字病院脳神経外科

ページ範囲:P.1027 - P.1034

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I.はじめに
 脳血管攣縮の機序についてはまだ十分に解明されておらず,種々の治療法も対症療法の域を出ず,特効的な治療法はまだ見つかっていない.
 塩酸パパベリンは古くから用いられているbenzyliso-quinolineの主成分であり,直接平滑筋に作用して鎮痙作用を発揮する.本薬剤が脳血管に対しても拡張作用を呈することは,すでに1926年Gruberら5)によって提唱された.塩酸パパベリンは,経口4,11,19),筋注12,14),静注1),髄腔内12,17)などのすべての投与法が可能で,そのすべてにおいて脳血管拡張,脳血流増加作用が確認されており12),種属も家兎21),イヌ15),サル6,17),ヒトにおよぶ広範囲での研究が数多くなされてきた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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