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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科11巻12号

1983年12月発行

文献概要

解剖を中心とした脳神経手術手技

Atlanto-axial dislocationの手術

著者: 朝長正道1

所属機関: 1福岡大学脳神経外科

ページ範囲:P.1239 - P.1245

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I.はじめに
 後頭・環椎・軸椎部すなわち頭蓋・頸椎移行部は大変特異な形態とそれによる特有かつ広範な運動機能を持っている.その形態学的特徴は①後頭・環椎関節面が前後・内側方向に上方凹であること,②歯突起があり,この前面と後面に環椎前弓後面および横靱帯との問に関節を持つこと,③環椎・軸唯関節面は平坦で,関節嚢は緩やかであること,④椎間板がないこと,などである.運動機能は後頭・環椎間で前後屈13°,側屈8°,回旋0°,環椎・軸椎間では前後屈10°,側屈0°,回旋47°であり,この部は前後屈,回旋に関与し,特に頭部回転の約50%を歯突起を軸として環椎・軸椎間で行っている19
 この特異な形態は複雑な発生過程を経て完成されるため,さまざまな形の骨奇形が起こりやすく,特に歯突起の異常は環椎軸椎転位症の発現に大きく関与している,また複雑な形態と椎間板がないことは外傷による損傷を受けやすく,そのstabilityに影響する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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