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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科11巻12号

1983年12月発行

文献概要

研究

外傷性硬膜外血腫除去後の機能回復に関与する因子の検討

著者: 中川翼1 大塚邦夫1 阿部弘1 都留美都雄1 角田実2 小岩光行2

所属機関: 1北海道大学脳神経外科 2釧路労災病院脳神経外科 3現籍 大塚脳神経外科 4札幌脳神経外科 5柏葉脳神経外科

ページ範囲:P.1287 - P.1295

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I.はじめに
 外傷性頭蓋内血腫中,硬膜外の血腫のみで,硬膜下あるいは脳内に血腫を合併しない,いわゆる"硬膜外血腫単独症例"の手術的除圧後の救命率は比較的良好といわれている2,3,5,7,10,12,13).しかしながら,血腫除去後の機能回復の程度を手術前の種々の要素と対比しつつ詳細に検討した報告は少ない7,10,14).脳内血腫あるいは硬膜下血腫を伴わず,脳挫傷,頭蓋骨骨折のみを有した,比較的純粋な硬膜外血腫の手術後の機能回復の程度を検討することは,とりもなおさず大脳および脳幹の可逆可能限界を知る研究に通じうる.
 したがって著者らは,外傷性硬膜外血腫単独症例の血腫除去後の機能回復の程度を,手術前の種々の要素と対比しつつ検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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