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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科11巻12号

1983年12月発行

文献概要

症例

放射線照射が著効をみた特発性—頸動脈・海綿静脈洞瘻の1例

著者: 佐藤透1 山本祐司1 浅利正二1

所属機関: 1松山市民病院脳神経外科

ページ範囲:P.1321 - P.1325

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I.はじめに
 いわゆる特発性頸動脈・海綿静脈洞瘻(spontaneouscarotid-cavernous sinus fistula,以下特発性CCFと略す)は中・高齢者に発生し,血管写上dural fistulaを呈することが多く,direct fistulaを呈する外傷性CCFに比べ短絡血液量は少なく,症状も比較的軽度である.しかしながら,その治療方針,手術術式に関してはい表だ決定的なものはなく,ことに血管写上,流入動脈に内頸動脈枝が関与する症例は治療上,最も問題となってくる6)
 最近われわれはmeningohypophyseal trunkを流入動脈とした特発性CCFが放射線照射により完全に消失した1例を経験したので,自験例を呈示し,若干の考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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