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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科11巻2号

1983年02月発行

文献概要

症例

放射線治療後Alpha-fetoproteinが異常高値を示した頭蓋内原発Germ cell tumorの1例

著者: 宝金清博1 阿部弘1 会田敏光1 馬渕正二1 都留美都雄1 中村仁志夫2

所属機関: 1北海道大学脳神経外科 2北海道大学第2病理

ページ範囲:P.217 - P.221

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I.はじめに
 最近alpha-fetoprotein(以下,AFP)やhumanchorionic gonadotropin(以下,HCG)などのtumormarkerに基づくgerm cell tumorの診断,治療の概念が,脳神経外科領域においても定着しつつある6,14).第3脳室近傍に原発するgerm cell tumorは,特に本邦の報告例が多く,さまざまな組織型のgerm cell tumorが報告され,tumor markerとの関連も詳しく検討されている.しかしgerm cell tumorでは,その組織型により,治療,特に放射線照射に対する反応が異なることから,治療により腫瘍の組織学的特徴がかなり変化する可能性が示唆される15).しかしながら,CT上の変化やtumor markerの変化により,実際にこれを確認した症例はいまだ報告がない.
 私どもは最近tumor markerとCT上の追跡により,踵瘍構成組織の変化ないしはAFP産生能の変化を示唆する1症例を経験したので,これを報告し,文献的考察を加える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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