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研究
外側溝線に基づくMicrosurgical interopercular approach
著者: 関谷徹治1 宮本誠一1 安藤彰1 斉藤和子1
所属機関: 1弘前大学脳神経外科
ページ範囲:P.289 - P.297
文献購入ページに移動CTスキャンが実用化されてからほぼ10年が経過したが,CT出現によって脳内占拠性病変の局在を直接視覚的に把握しうるようになったことは,すでに論を待たないことである.しかし,病変部を,特にその手術侵入路との関係において映像化することによって,術前診断としてのCTの価値を高める工夫については,いまだ努力の余地があるように思える.すなわち,大脳深部,特に基底核部に好発する高圧性脳内血腫(以下HICH)などの手術が頻繁に実施される割には,その手術方法と術前診断との関係につき具体的に論じた報告は比較的少ないのが現状である4-6,19).
今回われわれは,大脳基底核部に生じた病変に対する手術を,手術侵入路と同一平面で実施したCT所見に基づいて実施し,合理的に手術を行う方途につき工夫,検討を加えた.
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