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症例
頸椎より腰椎まで21椎間におよぶ脊髄硬膜外膿瘍の1例
著者: 沢村豊1 木野本均1 馬渕正二1 岩崎喜信1 伊藤輝史1 阿部弘1 都留美都雄1
所属機関: 1北海道大学脳神経外科
ページ範囲:P.299 - P.303
文献購入ページに移動脊髄硬膜外膿瘍は古くから知られ,早期診断の重要性が繰返し指摘されているにもかかわらず,診断は今なお重篤な神経症状を呈してからなされ,近年の報告をかんがみても,その治療成績は満足すべきものではなく死亡率も高い2,24,27).著者らは最近,糖尿病を背景とし背部痛より始まり,四肢麻痺,呼吸困難,麻痺性イレウスを呈した頸椎より腰椎まで21椎間におよぶ脊髄硬膜外膿瘍の1例を経験し,椎弓切除術による排膿および大量の抗生物質の投与により良好な結果を得たので報告する.
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