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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科11巻3号

1983年03月発行

文献概要

症例

CTスキャンで発見された脳有鉤嚢虫症の1症例

著者: 友杉哲三1 権藤昌澄1 金丸禮三1 朝倉哲彦1 三原忠紘12

所属機関: 1鹿児島大学脳神経外科 2現籍: 静岡東病院国立てんかんセンター脳神経外科

ページ範囲:P.323 - P.329

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I.はじめに
 人有鉤嚢虫症(human cysticercosis)は有鉤条虫の幼虫である嚢尾虫の人体寄生に伴って惹起される疾患であり,全身の諸臓器に嚢胞を形成するために多彩な臨床症状を呈することは古くよりよく知られている9,30).本邦においては1908年,福島の報告6)以来,多数の報告がみられるようになり,昭和10年代には一時的に大流行をみたことがあった.しかし,その後は社会環境の変化により稀なものとされてきている.
 一方,てんかんなどで頭蓋内寄生を疑われた症例は少なくないが,開頭や剖検により直接頭蓋内寄生を証明したものは限られている12,28)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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