文献詳細
文献概要
解剖を中心とした脳神経手術手技
大後頭孔周辺の腫瘍の手術
著者: 阿部弘1
所属機関: 1北海道大学脳神経外科
ページ範囲:P.353 - P.358
文献購入ページに移動I.はじめに
大後頭孔周辺の腫瘍としては,硬膜内髄外腫瘍,特にmeningioma, neurinomaが多く,稀にepidermoid tu-mor, chordomaなどがある.一方,髄内腫瘍としてはastrocytoma, ependymomaなどのgliomaおよびhe-mangioblastomaなどがある,硬膜外腫瘍は稀で,metastatic tumor, sarcomaなどがある.
大後頭孔周辺の腫瘍の定義としては,Castellano andRuggiero5)は腫瘍が大後頭孔縁に附着していたものといっているが,Cushing6),Arseni4),Guidetti9)らはより厳密に定義すべきとし,どちらかに主座を占めるにせよ,腫瘍が後頭蓋窩および脊椎管内の両方に存在するものをいうべきであるとも主張している.筆者も後者の定義がより妥当であると考える.Cushingはforamenmagnum meningiomaを発生部位および進展の仕方からcraniospinal typeとspinocranial typeとに分類したが,実用的なので大後頭孔部の腫瘍について臨床上好んで用いられている.
大後頭孔周辺の腫瘍としては,硬膜内髄外腫瘍,特にmeningioma, neurinomaが多く,稀にepidermoid tu-mor, chordomaなどがある.一方,髄内腫瘍としてはastrocytoma, ependymomaなどのgliomaおよびhe-mangioblastomaなどがある,硬膜外腫瘍は稀で,metastatic tumor, sarcomaなどがある.
大後頭孔周辺の腫瘍の定義としては,Castellano andRuggiero5)は腫瘍が大後頭孔縁に附着していたものといっているが,Cushing6),Arseni4),Guidetti9)らはより厳密に定義すべきとし,どちらかに主座を占めるにせよ,腫瘍が後頭蓋窩および脊椎管内の両方に存在するものをいうべきであるとも主張している.筆者も後者の定義がより妥当であると考える.Cushingはforamenmagnum meningiomaを発生部位および進展の仕方からcraniospinal typeとspinocranial typeとに分類したが,実用的なので大後頭孔部の腫瘍について臨床上好んで用いられている.
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