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症例
顔面神経再建術—小脳橋角部腫瘍摘出術後
著者: 岩崎喜信1 阿部弘1 都留美都雄1 伊藤輝史2 岩隈勉3
所属機関: 1北海道大学脳神経外科 2室蘭日鋼記念病院脳神経外科 3苫小牧市立病院脳神経外科
ページ範囲:P.417 - P.422
文献購入ページに移動顔面神経の損傷は,各種の腫瘍およびその摘出操作,外傷,炎症などによりひき起こされ,決して稀なものではない.ことに脳神経外科領域においては,小脳橋角部腫瘍(主に聴神経鞘腫)の手術の際,切断ないしは損傷を加えてしまうことが,近年,手術器具,操作の向上に伴い,その頻度が減じてきている9,18,19)とはいえ,今なおわれわれを悩ませる大きな問題の1つであることは間違いない.また,顔面神経再建術においても,損傷側の顔面神経をどのような種類の神経に吻合するか,さらには神経吻合法自体も各施設で異なり,その成績にもばらつきがみられる.
本稿においては,われわれが経験した顔面神経再建術症例のうち,小脳橋角部腫瘍の手術の際に損傷を加えてしまった症例の顔面神経再建について,主に術式の比較,およびその予後の面より検討を加え,報告する.
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