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症例
嚢胞性髄膜腫の2例
著者: 今川健司1 野村隆吉1 浅井昭1 林誠之1 戸田稲三1 川崎道朗1 横井和麻呂1
所属機関: 1国立名古屋病院脳神経外科 2現籍 名古屋保健衛生大学脳神経外科
ページ範囲:P.513 - P.518
文献購入ページに移動computed tomoguaphy(CT scan)は脳腫瘍の病理組織型診断に多くの情報を与えてくれている.なかでもastrocytomaをはじめとするglioma, craniopharyn-gioma, hemangioblastoma,転移性脳腫瘍などの嚢胞性腫瘍の術前診断が正確となり,より適切な治療がなされるようになった.嚢胞性腫瘍のなかでも,髄膜腫が肉眼的に大きな嚢胞を伴う現象は非常に稀であり,CT scan導入以前では術前診断が容易でなかった.また髄膜腫が嚢胞を形成する機序は,いまだ充分に解明されておらず諸説がある.われわれはCT scanで大きな嚢胞を伴うのが予測できた髄膜腫の2例を経験したので,症例を報告するとともに文献的な考察を加える.
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