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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科11巻7号

1983年07月発行

文献概要

総説

頭蓋内疾患における頭蓋内圧測定の実際

著者: 永井肇1 神谷健1

所属機関: 1名古屋市立大学脳神経外科

ページ範囲:P.679 - P.689

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I.はじめに
 頭蓋内圧が亢進すると,呼吸,血圧,意識などvitalsignsに影響を与えることは,すでに18世紀の頃から断片的に実験例によって示されているが,実際に頭蓋内圧を測定して,頭蓋内圧の数値と臨床症状との関連について検討が始まったのは19世紀も終わりに近くなってからである4,23,34,59).著者はこれまで,頭蓋内圧測定の方法,病態生理に関してreviewを行う機会があったが42-44,67),今回は,持続頭蓋内圧測定がわれわれ臨床家にどれだけ頭蓋内疾患の診断,治療に有効な情報を与えるかについて検討し,報告したい.
 最近Narayanら45は"Intracranial pressure:tomonitor or not to monitor"というtitleで,頭部外傷患者のうち,如何なる症例に対して頭蓋内圧の連続測定を行うべきかについて紹介した.頭蓋内圧を測定する手技が現在のところ必ずしも容易でなく,多少なりとも被検者に苦痛を与えるものばかりであるので,いきおいその適応については慎重にならざるを得ない.そこで本文では,著者らが経験した頭部外傷,脳血管障害,脳腫瘍,水頭症などの症例における頭蓋内圧測定の実際を紹介し,若干の実験例も加えて,頭蓋内圧連続測定の意義について考察を加えたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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