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症例
サイラスティック代用硬膜直下にみられた術後血腫
著者: 宮本誠一1 工藤忠2 鈴木重晴3 岩淵隆3
所属機関: 1国立弘前病院脳神経外科 2横浜旭中央病院脳神経外科 3弘前大学脳神経外科
ページ範囲:P.989 - P.994
文献購入ページに移動代用硬膜は硬膜欠損部の補充,あるいは外減圧術の際に用いられることがあるが,これを用いたために生ずる合併症2,3,9,11)も少なくない.
現在用いられている代用硬膜の中でサイラスティッケ(Silastic sheetingシリコンゴムシート,Dow Corning社,U.S.A.)硬膜補填材は表面平滑で可撓性があり操作しやすく,水を通さず,さらに水密に生体硬膜との縫合が可能であり,また膜自体の変化や,周囲組織との癒着もない,などの利点があり,われわれもしばしば用いてきたが,手術の数日後にサイラスティッケ代用硬膜直下に,その形状に一致した限局性の凝血塊ないしは血腫の発生をみるといった合併症を数例ならず経験した.
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