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症例
眼窩内側壁Blow out fracture—Tantalum meshによる整復
著者: 石瀬淳1 伊藤治英1 木村信1 河野寛一1 山本信二郎1
所属機関: 1金沢大学脳神経外科
ページ範囲:P.101 - P.106
文献購入ページに移動眼窩損傷で複視を訴えるものには,眼球外眼筋の眼窩骨折部位への嵌頓がその原因となっている場合がある.1943年,Pfeifferが初めて眼球外眼筋のentrapmentによる眼球運動障害を記載し11),1957年,Smithらはこうした骨折にblow out fractureの用語を初めて用いた15).眼窩のblow out fractureは,眼窩下壁に生ずることが多い,しかし内側壁のみが破裂骨折を起こすこともあり,内側壁が骨折した症例は1965年Rougierの報告13)が最初と思われる.われわれは内側壁blow out fractureの2症例に,経眼窩的にtantalum meshを用いて整復と再脱出予防の手術を行い良好な成績を得たので報告する.
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