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研究
急性硬膜下血腫の予後判定因子—特にCT像を中心として
著者: 林龍男12 吉田康成1 宇野俊郎1 小林博雄1 柴田憲男1 植木茂年1 鈴木宏俊1 高橋愛一郎1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学脳神経外科 2聖マリアンナ医科大学第2外科・脳神経外科
ページ範囲:P.1247 - P.1252
文献購入ページに移動頭部外傷疾患のなかでも,急性硬膜下血腫はその死亡率が近年の報告でも約50-90%と極めて予後のわるい疾患である4,6,7,16,18-20).しかし同じ急性硬膜下血腫でも,外傷に基づく脳挫傷の程度,出血源および血腫の大きさ,脳幹部に対する影響の程度などの諸条件により,その予後は異なってくると思われる,そこで私たちは頭部外傷後早期にCTが施行され,急性硬膜下血腫と診断された35例を,予後の良好であった群と予後不良群の2群に分け,両群のCT所見の特徴および差異を比較観察し,急性硬膜下血腫の予後の判定因子としてCTを利用する場合,どのようなCT所見が重要であるかを中心に検討した.
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