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研究
Atlanto-axial dislocationに対するCTの有用性と手術適応,手技について
著者: 小山素麿1 内堀幹夫13 久保和親14 半田譲二2
所属機関: 1大津市民病院脳神経外科 2滋賀医科大学脳神経外科 3京都府立医科大学脳神経外科 4三重大学脳神経外科
ページ範囲:P.1281 - P.1290
文献購入ページに移動頭蓋-頸椎移行部は発生学的,解剖学的にも,機能の面からも独特で複雑な部位であり,その病的状態の解釈,治療の方法には議論が多い.
そのX線単純撮影,断層撮影など,従来からの放射線学的補助検査についてはMcRae14),HinckとHop-kins9),Shapiroら30),Menezesら15)などに代表される多くの研究があり,すでに完成の域に達したかに思われた.しかしCTの導入によりさらに詳細な情報が追加されつつあり26),Levanderら13),井須ら10),宮坂ら17,18)はメトリザマイド注入後のCT(以下met.CTと略す)を行い,atlanto-axial jointが病的状態にあるときの脊髄の形態までも明らかにしている.atlanto-axial dislo-cation(以下AADと略す)の治療に関してもShapiroら30),阿部ら1)の優れた研究があり,最近,Schiessら29)は牽引や外固定よりまず手術をすべきであると強調している.
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