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症例
外傷性脊髄空洞症の1例
著者: 中村勉1 角家暁1 江守巧1 郭隆璫1 伊東正太郎1 山本信孝1 寺中正昭2 戸島雅宏2
所属機関: 1金沢医科大学脳神経外科 2城端厚生病院
ページ範囲:P.1325 - P.1331
文献購入ページに移動脊髄外傷のあと数ヵ月から数年を経て損傷部位とは別の髄節に新たに痛みや筋萎縮と解離性知覚障害が起こり,これが脊髄内に生じた空洞に起因することは周知の事実であるが,この頻度は脊髄損傷症例の0.7-2.03%と極めて稀と報告されている5,11,20).またこの発生機序についても不明な点が多い.
著者らも病歴と神経症状およびmetrizamide CTで確診し得た外傷性脊髄空洞症の1例を経験したので,症例の臨床経過を報告し,空洞の発生機序について考察を加える.
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