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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科12巻3号

1984年03月発行

文献概要

研究

慢性硬膜下血腫の精神症状の検討

著者: 坪井康次1 牧豊1 能勢忠男1 松木孝之1

所属機関: 1筑波大学臨床医学系脳神経外科

ページ範囲:P.275 - P.279

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I.はじめに
 慢性硬膜下血腫の臨床症状としては,頭蓋内圧亢進症状,片麻痺,精神症状の3症状がよく知られている.このうち,はじめの2症状は頭蓋内の占拠性病変としての血腫に起因する症候として理解しやすいが,残りの精神症状に関してはまだ不明な点が多い.一般的にこの疾患は外科的治療によってきわめて良い結果が得られる疾患とされているが,ときに精神症状を残し,術後経過が予想に反して複雑になる場合がある.そこでわれわれは当院にて外科的治療を行った成人慢性硬膜下血腫32例について,①術前,術後にみられた精神症状の内容と特徴はどのようなものか.②術後精神症状を呈した症例に共通する因子としては何があるか.この2点につき検討を加え,さらに術後の精神症状発現に対する対策について推察を試みたので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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