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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科12巻3号

1984年03月発行

文献概要

症例

Persistent trigeminal artery aneurysmの1直達手術例

著者: 児玉南海雄1 渡辺善一郎1 佐々木達也1 渡部政和1 山尾展正1 丹治裕幸1 西坂利行2

所属機関: 1福島県立医科大学脳神経外科 2星総合病院脳紳経外科

ページ範囲:P.325 - P.329

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I.はじめに
 Persistent trigeminal artery(以下PTA)はQuain1)(1892)により最初の報告がなされたが,これを脳血管撮影にて確認したのはSutton15)(1950)である.以来,1980年末までに約400例の報告があり1),脳血管撮影上の頻度は0.2-0.3%とされている.これまでの報告によれば,PTAをもつ症例では,さまざまな頭蓋内血管病変の合併率が高く(25%)1),特に脳動脈瘤の合併頻度は14%前後であるとされている1,7).しかし,PTAそれ自体およびその分岐部に発生した動脈瘤の記載は数少なく(約3.5%),そのなかで直達手術を施行した報告はMor-rison11)らの1例のみである.今回われわれは,内頸動脈,PTA分岐部動脈瘤をもつ多発性脳動脈瘤症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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