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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科12巻3号

1984年03月発行

文献概要

症例

頭蓋内内頸動脈Dolichoectasiaの1手術治験例

著者: 島健1 岡田芳和1 玄守鉄2 魚住徹2

所属機関: 1中国労災病院脳神経外科 2広島大学脳神経外科

ページ範囲:P.407 - P.412

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I.はじめに
 巨大脳動脈瘤は,脳血管の頭蓋内占拠病変として周囲の脳神経や脳組織の圧迫症状を示す代表的な脳血管病変としてよく知られており,近年,直達手術例の報告も増加している5,7,12,17,19,21).一方,脳血管が異常に拡張,延長し,巨大な紡錘型脳動脈瘤様所見を呈する疾患としてdolichoectasiaと呼称されるものがある14).この疾患は巨大脳動脈瘤とは異なる疾患群に属するものと考えられており,その外科的治療の報告は極めて少ない1,16).著者らは脳虚血症状を呈した頭蓋内内頸動脈に限局したdolichoectasiaの1症例に直達手術(浅側頭動脈-中大脳動脈〔STA MCA〕吻合術と内頸動脈近位部のclip-ping)を行い,症状を軽快させることができたので,文献的考察を加えて報告したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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