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症例
フロセミドおよび高張食塩水投与が著効を奏した外傷性SIADHの1例
著者: 岩佐英明1 山田武1 中原昇1 島袋洋1 篠田宗次1 印出井一男1 山田直司1 佐藤文明1 斉藤寿一2
所属機関: 1自治医科大学脳神経外科 2自治医科大学内分泌代謝科
ページ範囲:P.651 - P.655
文献購入ページに移動一般にADH(antidiuretic hormone)の過剰によるとされるSIADH(syndmme of inappropriate secre-tion of ADH)は1957年Schwartz & Bartter9)らの肺癌の報告以来,数多くみられる.脳外科疾患においても髄膜炎,くも膜下出血,頭部外傷,慢性硬膜下血腫などの症例によるSIADHの報告7)がみられる.
今回,われわれはフロセミドおよび高張食塩水の併用が低Na血症と意識検査の改善に有効であった頭部外傷後のSIADHの1症例を経験したので,文献的考察も含めて報告する.
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