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症例
小脳髄芽腫に対する大量ACNU・放射線・自家骨髄移植併用療法の経験
著者: 松本真人1 山下純宏1 岡本新一郎1 半田肇1 沢田仁2 阿部光幸3
所属機関: 1京都大学脳神経外科 2京都大学輸血部 3京都大学放射線科
ページ範囲:P.731 - P.736
文献購入ページに移動悪性腫瘍に対する化学療法の最大の障壁は骨髄機能抑制に代表される副作用である.副作用さえ防止できれば抗癌剤をより大量に投与して抗腫瘍効果を上げることが可能と考えられる.
近年,高性能の成分採血装置やprogram freezcrが開発され,自家骨髄移植を併用した大量抗癌剤投与療法が注目を集めている.悪性脳腫瘍に対しても,自家骨髄移植を併用してCCNUおよびBCNUの大量投与を行った経験が,すでにHildebrandら4),Fayら2),Hoch-bergら5),桑村ら6,7)により報告されている.自家骨髄移植により骨髄機能は比較的速やかに回復するが,呼吸器系や中枢神経系などの骨髄以外の臓器に対する大量抗癌剤投与の副作用が新たな問題としてクローズアップされている.
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