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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科12巻6号

1984年05月発行

文献概要

症例

脳転移をきたした肝芽腫の1例—症例報告と文献的考察

著者: 宮城潤1 小林清市1 古城信人1 渡辺光夫1 倉本進賢1 広瀬富士子2

所属機関: 1久留米大学脳神経外科 2久留米大学小児科

ページ範囲:P.753 - P.758

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I.はじめに
 肝芽腫は乳幼児,特に2-3歳以下に好発し,その発生頻度は小児固型悪性腫瘍のうち,第3位を占めている.しかしその予後は成人肝癌に比較し若干良好とされており,近年の術前術後の管理および化学療法の進歩に伴って将来に明るい展望を期待しうるようである.一般に肝芽腫を含め肝腫瘍の脳内転移は稀とされており,文献上肝芽腫の脳内転移例の手術報告は見当たらない.
 今回われわれは肝芽腫の前頭葉内転移巣に対して腫瘍摘出術を施行したのち,強力な化学療法を併用し良好な結果を得た1例を経験したので,本疾患の脳内転移例に対する治療と若干の文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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