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症例
一過性脊髄虚血様発作で発症した脊髄硬膜外動静脈奇形の1例
著者: 久保和親12 西浦巌1 小山素麿1
所属機関: 1大津市民病院脳神経外科 2三重大学脳神経外科
ページ範囲:P.857 - P.862
文献購入ページに移動脊髄(椎)血管腫は全脊髄空間占拠性疾患の3.3-12.5%を占めるが,脊髄硬膜外血管腫はそのうち8%以下にすぎず,さらに硬膜外のみに存在することは極めて少ないとされてきた2,17,19).しかし最近Piaらは,脊髄血管腫が全中枢神経系血管奇形の40%以上を占め,硬膜外血管腫もその47%に達したと報告し,今まで考えられていたよりはるかに多いことがわかってきた19,20).
硬膜外血管腫は通常脊髄の動脈と直接関係がないため,臨床像は一定せず診断は困難とされ,現在までの報告例の主要症状は,急性脊髄横断症状,坐骨神経痛などと特徴的なものはない20,22).
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