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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科12巻7号

1984年06月発行

文献概要

症例

一過性脊髄虚血様発作で発症した脊髄硬膜外動静脈奇形の1例

著者: 久保和親12 西浦巌1 小山素麿1

所属機関: 1大津市民病院脳神経外科 2三重大学脳神経外科

ページ範囲:P.857 - P.862

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I.はじめに
 脊髄(椎)血管腫は全脊髄空間占拠性疾患の3.3-12.5%を占めるが,脊髄硬膜外血管腫はそのうち8%以下にすぎず,さらに硬膜外のみに存在することは極めて少ないとされてきた2,17,19).しかし最近Piaらは,脊髄血管腫が全中枢神経系血管奇形の40%以上を占め,硬膜外血管腫もその47%に達したと報告し,今まで考えられていたよりはるかに多いことがわかってきた19,20)
 硬膜外血管腫は通常脊髄の動脈と直接関係がないため,臨床像は一定せず診断は困難とされ,現在までの報告例の主要症状は,急性脊髄横断症状,坐骨神経痛などと特徴的なものはない20,22)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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