文献詳細
文献概要
解剖を中心とした脳神経手術手技
側脳室三角部腫瘍の手術
著者: 半田肇1 長澤史朗1
所属機関: 1京都大学脳神経外科
ページ範囲:P.901 - P.912
文献購入ページに移動I.はじめに
側脳室三角部(trigon)には,meningioma,papillo-ma,angioma,ependymoma,glioma,metastatic tumorなど多くの腫瘍が認められるが,前記3腫瘍はchoroid plexus,とりわけglomusより発生して脳室内に進展するという特徴を持っているため,一般に三角部腫瘍(tri-gonal tumor)とよばれている.三角部腫瘍は比較的稀な腫瘍であり,代表的なmeningiomaでも全menin-gioma症例中の1-2%がこの部位に発生するにすぎない`3,21).
三角部腫瘍は症状が出現しにくい脳室内に進展するため,診断確定時には腫瘍が巨大化していたり,不可逆的な神経症状を伴う場合が多かった.しかしながらCT導入後には,偶然あるいは軽微な症状で診断される三角部腫瘍が増加している.これらの腫瘍を後遺症なくいかに摘出するかは,今日的な課題である.
側脳室三角部(trigon)には,meningioma,papillo-ma,angioma,ependymoma,glioma,metastatic tumorなど多くの腫瘍が認められるが,前記3腫瘍はchoroid plexus,とりわけglomusより発生して脳室内に進展するという特徴を持っているため,一般に三角部腫瘍(tri-gonal tumor)とよばれている.三角部腫瘍は比較的稀な腫瘍であり,代表的なmeningiomaでも全menin-gioma症例中の1-2%がこの部位に発生するにすぎない`3,21).
三角部腫瘍は症状が出現しにくい脳室内に進展するため,診断確定時には腫瘍が巨大化していたり,不可逆的な神経症状を伴う場合が多かった.しかしながらCT導入後には,偶然あるいは軽微な症状で診断される三角部腫瘍が増加している.これらの腫瘍を後遺症なくいかに摘出するかは,今日的な課題である.
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