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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科12巻8号

1984年07月発行

文献概要

症例

脳室内くも膜嚢胞

著者: 吉田達生1 池田卓也1 前田泰孝1 生塩之敬1 黄祖源1 最上平太郎1

所属機関: 1大阪大学脳神経外科

ページ範囲:P.969 - P.973

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I.はじめに
 くも膜嚢胞は,外傷・炎症・頭蓋内出血などの原因により発生するもの(続発性くも膜嚢胞)と,原因不明なもの(原発性くも膜嚢胞)とに分けられるが,その大部分は後者に属し,くも膜の存在するあらゆる部位に発生する.その主要発生部位として,シルビウス裂19),穹窿部5),大脳半球間22),鞍上部14),旁四丘体部6),小脳橋角部1),小脳後部10)などが報告されている.
 一般に頭蓋内原発性嚢胞は,発生部位によりその発生起源を推測することが可能であり,くも膜嚢胞はほとんどextracerebralあるいはextraventricularに発生すると考えられており,脳室内発生は極めて稀である21).今回われわれは,左側脳室内に発生したくも膜嚢胞を経験したので,その診断および発生起源について若干の考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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