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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科12巻8号

1984年07月発行

文献概要

症例

三兄弟に発生した松果体部腫瘍の検討

著者: 木戸悟郎1 竹内東太郎1 築山節1 中村三郎1 坪川孝志1 逸見明博2

所属機関: 1日本大学脳神経外科学教室 2日本大学第一病理学教室

ページ範囲:P.975 - P.980

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I.はじめに
 頭蓋内腫瘍の中でもphacomatosisに属するheman-gioblastomaにおいては,その家族発生がすでに広く認められ,10-20%の頻度があげられている9).しかし,これ以外にもglioblastomaをはじめ他のgliomaにおいても,家族発生例の報告が散見される1,3,8,10,14).すなわちhemangioblastoma以外の脳腫瘍における家族発生に関して,遺伝的要素が含まれていることは,現在までの報告のなかでも示唆されているが,いまだに明確な意見の一致はみられていない.
 今回,三兄弟に発生した松果体部腫瘍を経験し,脳腫瘍の家族発生として興味ある症例群であり,また松果体部腫瘍のoriginおよび分類におけるひとつの示唆を与える事実と思われるので,ここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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