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研究
ACNU耐性ラットMeningeal gliomatosisモデルの開発
著者: 吉田達生1 生塩之敬1 早川徹1 山田和雄1 加藤天美1 最上平太郎1 中田陽造2
所属機関: 1大阪大学脳神経外科 2大阪大学環境医学
ページ範囲:P.1029 - P.1036
文献購入ページに移動近年の癌化学療法の発達はめざましく,一部の腫瘍においては,臨床的に完全寛解をも可能にしたが,悪性脳腫瘍に対しては依然として満足すべき結果が得られていない.このような結果に対して,種々の問題点が指摘されているが1,2,4,29,30,35),これら以外にも,脳腫瘍に限らず化学療法における重要な課題として,腫瘍細胞の抗癌剤耐性の問題が挙げられる7,8,21,30,34,36).化学療法により大部分の悪性腫瘍は,一時的な寛解をみるものの,その期間は短く,来たるべき化学療法に対して耐性となることが多い30,34).これら耐性の機序に関しては,これまでに多くの研究成果が報告され6,10,13,17,22,26,33,36),その一端が解明され,治療への応用段階に至っているが16,21,36),脳腫瘍に関しては,研究は充分でなく,知見も乏しい.
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