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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科13巻11号

1985年11月発行

文献概要

症例

5FU誘導体に起因すると思われるToxic leucoencephalopathyの1例

著者: 安江正治1 石島武一1 佐藤順一2 水谷俊雄2 森松義雄2

所属機関: 1東京都立神経病院脳神経外科 2東京都神経科学総合研究所臨床病理

ページ範囲:P.1229 - P.1234

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I.はじめに
 近年CTなど診断技術の進歩に伴い転移性脳腫瘍を手術する機会が増加している.これら治療に伴い,放射線療法のみならずさまざまな化学療法が試みられている.最近われわれは乳癌治療中に多彩な神経症状を呈し,転移性脳腫瘍と誤診し,後日,剖検にて5FU誘導体(tegafur,carmofur)に起因すると思われるtoxic leuco-encephalopathyの1例を経験した.癌の治療中,神経症状がみられた場合,脳外科医は転移性脳腫瘍を中心に診断をすすめ,薬剤に起因する症状は盲点になりやすい.そこでわれわれが経験した1症例を呈示し,注意を喚起するとともに,文献的考察を加え,抗癌剤により白質変性症について診断,病理所見を中心に述べていきたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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