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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科13巻12号

1985年12月発行

文献概要

総説

Redundant nerve roots—成因・診断・治療

著者: 小山素麿1 辻直樹1 半田譲二2

所属機関: 1大津市民病院脳・神経外科 2滋賀医科大学脳神経外科

ページ範囲:P.1265 - P.1270

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I.はじめに
 腰部脊髄撮影に際し蛇行状の陰影欠損が認められた場合,その原因として,まず動静脈奇形を,これが的を射た血管撮影で否定されれば,癒着性くも膜炎あるいは肥厚性間質性神経炎(Dejerine-Sottas)1)を考慮しなければならないし,動静脈奇形自身の血栓形成ということもありうる20)
 これらのいずれにも属さず,家族歴・現病歴ともに肥厚性間質性神経炎を否定しうる原因不明の疾患で,脊髄撮影により蛇行する陰影欠損を認め,手術により馬尾神経が蛇が"とぐろをまく"ようになっている症例の報告は1960年代の終りから世界各地で相次ぎ,わが国においても小山ら11)の33歳の男の症例,鎌倉ら9)の女の2症例のほか,23,24)による成因に関する研究報告などがある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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