icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科13巻12号

1985年12月発行

文献概要

症例

脳動脈瘤クリッピング後の再発—症例報告と文献的考察

著者: 関貫聖二12 岡島和弘1 佐藤浩一1 日下和昌1

所属機関: 1徳島市民病院脳神経外科 2徳島大学脳神経外科

ページ範囲:P.1357 - P.1362

文献購入ページに移動
I.はじめに
 脳動脈瘤に対する治療法としては,現在のところネッククリッピングが最も根治的な治療法とされている.そして術中操作に問題がなく,術後脳血管写で柄部を含め,脳動脈瘤陰影が完全に消失していれば,通常はその脳動脈瘤は根治されたと判断される.ところが,われわれは破裂左中大脳動脈瘤に伴う未破裂右前大脳動脈瘤に対しネッククリツピングを行い,術後脳血管写で柄部を含め脳動脈瘤陰影の消失を確認したにもかかわらず,約1年後に脳動脈瘤の再発を認めた1例を経験した.そのような合併症が生じうるという事実は,現在広く行われているネッククリッピングの信頼性を再検討する必要性のあることを示唆している.そこで脳動脈瘤クリッピング後の再発という問題につき若干の文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?