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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科13巻2号

1985年02月発行

文献概要

研究

Major strokeへの進展は発症早期に推定できるか—脳虚血疾患に対する急性期血行再建術を考える際に

著者: 佐藤健吾12 金子満雄1 田中敬生1 村木正明1 川原信隆1

所属機関: 1県西部浜松医療センター脳神経外科 2藤枝市立志太総合病院脳神経外科

ページ範囲:P.153 - P.157

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I.はじめに
 この数年間,脳虚血疾患に対する急性期血行再建術が検討されるようになったが3,9),その必要性が最も高く,急を要するのは,major stroke typeの群である.このmajor strokeへ進展する群が,全脳虚血疾患のなかでどれ位の割合に発生し,またどのような時間経過で進展するのかが今回の要点である.
 ふり返って,一地域に発生する全脳卒中の中の脳虚血性疾患の頻度および,その内訳としてのmalor stroke,minor stroke, RIND, TIAの頻度に対してのわが国の詳細な報告はこれまでほとんど見られない,われわれの病院は,浜松市を中心に一地域に発生する脳卒中をその軽重にかかわらず発症早期にすべて収容し,しかもCT,脳血管写などを含めた精密検査を実施し,臨床診断を確定している.その観点から,今回はテント上脳虚血疾患に対してretrospectiveに分析し,上記諸点について検討を行ったので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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