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研究
脳腫瘍血管透過性の超微形態—第1報 グリオーマ周囲低吸収域について
著者: 柴田尚武1 福嶋政昭1 井上優1 堤健二1 森和夫1
所属機関: 1長崎大学神経外科
ページ範囲:P.275 - P.281
文献購入ページに移動近年,computerized tomograPhy(CT)によリグリオーマに伴った脳浮腫は,腫瘍周囲に認められる低吸収域(low density area,以下LDA)として容易に把握されるようになった.しかし,その本態の解明は十分とはいえない.もちろん,このLDAが直接,脳浮腫を示唆していることについては,異論のあるところであるが,今回は便宜的に脳浮腫として把握し,以下の研究を行った.
CT上,高度にLDAを示したglioblastoma multi-forme 4例と,軽度に示したastrocytoma 3例を用い,両群の腫瘍血管の超微形態の違いを超薄切片法に加え,フリーズ・フラクチャー・レプリカ法を用いて透過電顕により検索し,血管透過性の面から検討を加えた.
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