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症例
両側性硬膜外血腫の自然発生をみたSystemic lupus erythematosusの1症例
著者: 石毛尚起1 角南兼朗1 佐藤章1 渡辺攻1 桜田正也2
所属機関: 1千葉労災病院脳神経外科 2千葉労災病院内科 3千葉大学脳神経外科
ページ範囲:P.345 - P.349
文献購入ページに移動頭蓋内硬膜外血腫の自然発生は稀であり,その原因としてこれまでには硬膜の血管異常,出血傾向,副鼻腔炎,中耳炎などの波及があげられている19).今回われわれは,明らかな外傷機転がなく両側性に硬膜外血腫が自然発生し,その後に全身性エリテマトーデスsystemiclu-pus erythematosus(SLE)と確定診断された症例を経験した.
SLEでは,精神神経症状が主要症状の1つであり,そのなかにはCTスキャンなどで,脳梗塞,脳内出血,くも膜下出血が確認された症例もみられるら1,5,9,14)が,硬膜外血腫との合併は報告されておらず,また,本症例は両側性の硬膜外血腫の自然発生という点でも極めて稀と考えられたので,若干の考察を加えて報告する.
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