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Contact inhibitionとIndividual surface
著者: 松角康彦1
所属機関: 1熊本大学脳神経外科
ページ範囲:P.477 - P.478
文献購入ページに移動閑話休題(それはさておき)われわれ日本脳神経外科学会会員のひとりひとりを単一細胞と考えるとき.その相互の関係はどのようであろうか.これは甚だ興味深い社会学的話題のように思われる有数百にも及ぶ演題を携えて徒党を組むように大挙して国際学会に上陸する有様など,まさにmonolayer cultureでのcontact inhibitionの喪失のように感じられるといえば,少々皮肉が過ぎるであろうか.わが国は人口も多いし,知的活動能力の旺盛な層が厚いため当然のことといえるが,このような現象の中には往年の「打ちてし止まん」と一億がなびいた頃を知っている世代には,単に優秀な文化立国の熱心な研究集団とばかりは考えにく単一思考型のエネルギーをつい感じてしまう.果してわが国の脳神経外科学の持つエネルギーはこれで良いのであろうか.
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