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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科13巻5号

1985年05月発行

文献概要

症例

Isolated fourth ventricteの3症例—聴性脳幹誘発電位による検討

著者: 野崎和彦1 森竹浩三1 橋本信夫1 滝和郎1 半田肇1

所属機関: 1京都大学脳神経外科

ページ範囲:P.539 - P.545

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I.はじめに
 水頭症に対するシャント術後の合併症としては,最近malfnctionよりむしろ,そのoverfnctionがより重要かつ困難な問題としてとり上げられている.シャントのoverfnctionにより生じる病態には種々のものがある.そのなかで"isotated fourth ventricle"は同じくshnt overfunctionの結果生ずる"slit like ventricle"と密接にかかわりあった複雑な病態をとること6),またCT上特異な像を呈すること8)などの理由から特に注目を集めている.しかし"isolated fourth ventricle"の報告例はまだそれほど多くはなく,本邦では数例を数えるのみで7-10),比較的稀な病態と考えられる.したがってその発現機序や治療法については必ずしも一定の見解を得るに至っていないのが現状のようである.最近われわれはCT上"isolated fourth ventricle"の像を呈した3症例を経験し,いずれも聴性脳幹電位(Brainstem Au-ditory Evoked Potential,BAEP)により脳幹機能の評価を行った.これらの症例を呈するとともに第4脳室シャント術の適応決定ならびにその予後判定の際のBAEPの有用性についても言及する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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