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症例
多発性脳動脈瘤を合併した急性特発性硬膜下血腫の1症例
著者: 奥山徹12 土田博美1 斉藤孝次1 浜島泉1 酒巻靖弘1 竹田保1
所属機関: 1市立札幌病院脳神経外科 2札幌医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.689 - P.692
文献購入ページに移動急性硬膜下血腫は,多くの場合,重症頭部外傷にみられ,脳挫傷に伴う血管損傷がその成因であることが多い.また,脳動脈瘤の破裂や動静脈奇形からの出血による硬膜下血腫の報告も少なからず散見される2,3,7,11,12).一方,このような従来からの報告の外に,非外傷性で血管奇形などもみられない,いわゆる急性特発性硬膜下血腫の存在も知られている1,4-6,8-10,13,14,17,18).
今回われわれは,突然の頭痛で発症した非外傷性急陸硬膜下血腫例において,脳血管撮影で多発性脳動脈瘤が認められたため,その成因の考察に苦慮したが,手術的に急性特発性硬膜下血腫と診断した症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する.
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