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文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科13巻7号

1985年07月発行

文献概要

症例

一側のPterional approachによる両側脳動脈瘤の処置

著者: 柴田尚武1 堤健二1 森和夫1

所属機関: 1長崎大学脳神経外科

ページ範囲:P.779 - P.782

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I.はじめに
 両側性脳動脈瘤の手術にあたっては,まず破裂動脈瘤を処理するのは当然であるが,未破裂動脈瘤もできる限り同一開頭術野で処理しておくことは,患者に対する侵襲が少ないという点からも望ましいことである.ウイリス輪半側の動脈瘤(内頸,前交通,中大脳および脳底動脈分岐部付近動脈瘤など)+反対側の内頸動脈瘤(内頸眼,内頸後交通,内頸前脈絡叢および内頸動脈分岐部動脈瘤など)は,症例を選べば,通常の一側pterional ap-proachにより反対側内頸動脈瘤の処理が可能であると考えられる.著者らは右中大脳動脈瘤+左内頸後交通動脈瘤,および左内頸後交通動脈瘤+右内頸前脈絡叢動脈瘤の2例において,pterional approachにより前者は中大脳動脈を,後者は内頸後交通動脈瘤をneck clipping後,同一手術野から反対側動脈瘤のneck clippingをも行い得たので,症例を報告し,主にその手術接近法に関して問題点を検討してみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

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