icon fsr

文献詳細

雑誌文献

Neurological Surgery 脳神経外科13巻7号

1985年07月発行

文献概要

症例

頑固な頭痛を主訴とするPrimary empty sella症例に対するTranssphenoidal surgery

著者: 橋本信夫1 岡本新一郎1 山上達人1 小島正行1 中原一郎1 半田肇1

所属機関: 1京都大学脳神経外科

ページ範囲:P.791 - P.796

文献購入ページに移動
I.はじめに
 いわゆるprimary empty sellaは,1951年Buschの報告以来,剖検データでは5.5-23.5%と稀なものではないと考えられている3,6,13).臨床的にはほとんどの例が無症候性であり,それ自体無害な,いわば一種のana-tomical variationともいうべき状態であるが13,16),ときに視野,視力障害あるいは髄液鼻漏などをきたすことがある7).また多くの例で頭痛を伴うとされているが,これは通常前額部から眼窩部における頑固な持続性の疼痛である7,16).そして,これらの頭痛は特別な治療の対象となっていないのが現状である7)
 今回われわれは頑固な頭痛を主訴とする2例のpri-mary epmty sella症例に対して,transsphenoidal ap-proachにて手術治療を行い,頭痛の消失をみたので,症例を報告するとともに,頭痛を主訴とするprimaryempty sellaの手術療法の可能性について考察する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1251

印刷版ISSN:0301-2603

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?